「中学受験は親子の受験」といわれることがあるように、親のサポートが合格に欠かせません。親がやるべきことは多岐にわたりますが、初めて中学受験を経験する場合、具体的に何をすればよいのか分からないものです。今回は中学受験で親ができることや、気をつけるべきポイントなどについて解説します。

中学受験で親が子どものためにできること

中学受験をする小学生の多くは、まだ勉強する習慣ができていなかったり、一人で学習状況を管理できなかったりします。そのため、基本的に親の積極的なサポートが欠かせません。以下で親が主にできることを、全部で3つ見ていきましょう。

①勉強を習慣化させる

まだ子どもが自宅学習の習慣化ができていない場合は、優先して学習習慣を身につけさせましょう。小学校の授業では習わない難しい問題が出題される中学受験を突破するためには、相当な勉強量を確保しなければいけません。学習習慣は自然に身につくものではないため、親が積極的にサポートしてください。「1日10分から始めて、少しずつ時間を増やす」「取り組みやすい教科から、1日の勉強を始める」など、子どもの性格や特性に合わせて工夫しましょう。

②勉強に集中できる環境を整える

自宅の中で勉強に集中できる環境を整えることも大切です。子ども専用の部屋があれば、部屋の中を整理・整頓して、勉強にゲームやマンガなどの誘惑物を取り除いておきましょう。親の目があったほうが勉強に集中できる場合は、リビングなどを勉強場所に設定しても構いません。

③健康管理をする

長く大変な中学受験を乗り越えるためには、心身の健康を保つことが求められます。栄養バランスに配慮された食事を準備し、冬は風邪をひかないように室温・湿度調整をしましょう。また、メンタルも細かくチェックして、何か問題があれば早期に解決できるよう働きかけてください。

中学受験成功の秘訣は親のスケジュール管理

中学受験で成功するための秘訣は、スケジュール管理です。入試本番までの残された時間を有効に活用するために、あらかじめスケジュールを立てて勉強を進めていきましょう。スケジュールは長期・短期などと分けると立てやすいです。子どもの学力や課題などに照らし合わせながら、まずは長期のスケジュールを立てます。

「夏休みまでに、これまでの学習単元の基礎すべて復習する」「夏休みは苦手科目の克服に専念する」などです。短期スケジュールは週別・日別で作りましょう。1週間単位で勉強量や勉強時間を考えておくと、勉強がスムーズに進みやすくなります。

中学受験で親が注意すべきポイント

最後に中学受験で親が注意すべきポイントを紹介します。

注意すべきポイント①
ほかの子どもと比べない

子どもの成績が悪かったり、勉強への意欲がなかったりすると「〇〇君は、この前のテストで100点だったよ」「〇〇ちゃんは、毎日頑張って3時間も勉強しているよ」など、ほかの子どもと比較する言葉を投げかけてしまうかもしれません。しかし、ほかの子どもとの比較は子どもにとって、大きなストレスです。ほかの子どもと比べるのは止めましょう。

注意すべきポイント②
完璧を求めない

中学受験で合格するためには、テストで100点を取る必要はありません。合格ラインを取れば充分です。完璧を求めるよりも、塾のテストや模擬試験で不正解だった問題に取り組み、少しでも合格ラインをクリアすることを考えましょう。

まとめ

中学受験をする子どもはまだ小さく、一人で学習管理や健康管理はできません。そのため、親がするべき役割が出てきます。勉強の習慣化や環境整備、健康管理、スケジュール管理など、それぞれの子どものニーズに合ったサポートをすることが大切です。ただし、親だけで対応できることには限界があるため、必要に応じて学習塾などを上手に利用することも求められるでしょう。